AUDI E5 Sportbackが中国カー・オブ・ザ・イヤー2026受賞—中国専用ブランドの実力とADPの革新
完全電動のAUDI E5 Sportbackが中国カー・オブ・ザ・イヤー2026を受賞。579kW/最大770km、0-100km/h 3.4秒。SAICと開発したADPやOTA対応など先進機能、中国のデュアルブランド戦略の成果を解説。上海で2025年8月生産開始、RWDとquattroを用意。航続性能も注目。
完全電動のAUDI E5 Sportbackが、China Car of the Year 2026を受賞。アウディが中国で展開する専用ブランド「AUDI」としては初の栄冠だ。審査は業界の自動車メディアの有識者によるもので、世界でも競争が激しい中国市場における評価の重みを物語る。
この受賞は、中国におけるアウディのデュアルブランド戦略にとって大きな節目となる。従来のAudiラインアップと並走する新ブランド「AUDI」は、走行性能と品質に加え、先進的なデジタル統合を重視する独自の顧客層を見据える。Audi AGのゲルノート・デルナーCEOは、この表彰が中国での電動化とインテリジェントなコネクテッド車への転換が正しい軌道にあることを示す、としている。市場に向けたメッセージ性も強い。
その考えを量産で最初に形にしたのがAUDI E5 Sportbackだ。4ドアの電動ファストバックは、アウディのエンジニアリングに中国市場へ特化したソリューションを重ね合わせる。仕様により最高出力は579kW、航続距離は最大770km、0-100km/h加速は最短3.4秒。駆動方式は後輪駆動とquattro全輪駆動から選べる。数値面だけでも訴求力は高い。
E5 Sportbackの核となるのが、アウディとSAICの協業で生まれたAdvanced Digitized Platform(ADP)だ。このプラットフォームはゾーン型の電子アーキテクチャを採用し、車両全体のOTAアップデートに対応。次世代のコネクテッド機能を実現する。こうした技術基盤は、開発期間を短縮し、中国の消費者の期待に素早く応えるというアウディの狙いを映し出す。
デビュー以来、E5 Sportbackは業界アワードを積み重ねてきたが、今回の栄誉はその流れをさらに押し上げ、大量納車を前に新ブランドへの信頼感を醸成する材料となった。生産は2025年8月、上海のAUDI Intelligent Production Siteでスタートし、同年の正式な市場投入に続いて顧客へのデリバリーが行われている。
世界のEV市場で歩調をリードする中国において、AUDI E5 Sportbackの成功は、現地最適の開発と中国限定ブランドへの注力が、グローバルで最も厳しいセグメントにおけるアウディの地位を強めうることを示している。戦略とプロダクトの整合性が、結果として伝わってきた。
Mark Havelin
2026, 1月 09 09:34