ポルシェの特許に見る、気流誘導エレメントでリアワイパーに頼らない後方視界と空力の最適化

ポルシェが特許出願:気流でリアウインドウ清掃、リアワイパー不要のアクティブエアロ、後方視界と空力を両立する新発想
porsche.com

ポルシェが出願した特許は、気流誘導エレメントで走行中にリアウインドウをクリーンに保ち、リアワイパー不要で後方視界を確保する技術。低速や湿雪での課題や、空力バランス向上の可能性も解説。可動エレメントが角度や位置を変え、エアフラッシュのように表面を掃き清める仕組みと、デザイン面のメリット、市販化の見通しも紹介。

ポルシェは、従来型のリアワイパーに頼らずにリアウインドウをきれいに保つ方法を記した特許を出願した。走行中、車両後方の気流をコントロールし、ガラス面に汚れや水、路面の泥が付着しにくくするという発想だ。

明細によれば、リアウインドウ周囲に専用の気流誘導エレメントを配置する。これらは気流をガラスから逸らしたり、あえて表面に沿わせたりする。アクティブ作動時にはエレメントの角度や位置を変えて、走行しながらエアフラッシュのようにガラス面を掃き清めるイメージだ。狙いは明快で、リアワイパーを装着せずに後方視界を確保すること。見た目のノイズとされがちな部品を避けたいという思いにも応える。

この仕組みの効きは、走ってこそ発揮される――特許ではそう明記されている。速度が上がるほど効果は増す一方、渋滞のノロノロ走行や湿った降雪では性能が伸びにくい可能性が高い。空力という、走行して初めて効力を持つ力学に根差したコンセプトだけに、その割り切りは隠していない。

注目すべきは、記載された気流エレメントがガラス清掃にとどまらない副次的な役割を担い得る点だ。車両後端まわりの空気の動きを変えることで、直進安定性や車全体の空力バランスにも影響を及ぼす可能性がある。可動パーツで複数のメリットを引き出す――ポルシェが長年磨いてきたアクティブエアロの考え方と足並みがそろう。

もっとも、このアイデアが市販車にそのまま採用されるかは未知数だ。特許は即ち製品化の保証ではないが、少なくとも開発のベクトルを示すシグナルにはなる。デザインと空力、機能が溶け合ういま、リアワイパーを空気のマネジメントで置き換える試みは、同ブランドにとって自然な探求領域に映る。

Allen Garwin

2026, 1月 01 17:19