現代自動車のモバイルロボット「MobED」がCES 2026でBest of Innovation Awardを受賞—2026年Q1量産開始へ

現代自動車MobEDがCES 2026最優秀賞受賞 LiDAR統合ロボティクス基盤、自律走行×DnLで量産へ
hyundainews.com

現代自動車のMobEDがCES 2026ロボティクス部門でBest of Innovation Award受賞。LiDAR統合の自律走行とDnLで不整地に強い。Basic/Proの違い、iREX 2025の実演、2026年Q1量産計画まで解説。ロジスティクス/デリバリーの活用像も紹介。会場デモも必見。

現代自動車は、CES 2026のロボティクス部門で「Best of Innovation Award」を受賞した。対象となったのは、現代自動車グループのRobotics LABが開発し、2026年の商用化を見据えるモバイルロボティクス基盤「MobED(Mobile Eccentric Droid)」だ。

今回の栄誉は同社にとって節目となる出来事で、CES Innovation Awardsプログラムにおける最高位の受賞は初めて。各カテゴリーで最も高く評価された製品ただ1件のみに与えられる賞であり、エンジニアリングや革新性、実用性の面で突出した成果が認められたかたちになる。

MobEDは、産業用途から日常のシーンまで幅広く使える可搬型のモバイルプラットフォームとして設計された。初登場はCES 2022のコンセプトで、その後、量産を見据えた改良が着実に続けられてきた。2025年12月には東京の国際ロボット展(iREX 2025)で量産準備完了の姿が披露され、実運用に即した機能が詳しく示された。構想段階から量産直前まで、プロジェクトが段階的に成熟してきたことがうかがえる。

ラインアップはMobED BasicとMobED Proの2種。Basicはオペレーターが操作する用途や研究向け、一方のProはAIベースのアルゴリズムによる自律走行機能を備える。ProにはLiDAR-カメラ融合センサーが統合され、複雑な環境下でも周囲を精密に把握し、安定した移動を実現する設計だ。

MobEDを特徴づける中核が、現代自動車独自のDrive and Lift(DnL)技術と偏心姿勢制御機構の組み合わせ。これにより、不整地やスロープ、段差のある路面でも姿勢を保ちながら移動できる。さらにモジュール式の構造を採用し、上部に多様なモジュールを載せ替えられるため、運用ニーズに合わせた拡張がしやすい。路面対応力と拡張性に重きを置いたアプローチは、実務の現場を強く意識したものと受け取れる。

CES 2026の会場では、現代自動車グループのブースでMobEDのデモンストレーションを実施。焦点はロジスティクス、デリバリー、自律走行に置かれている。先のiREX 2025でも、積み下ろしや都市型モビリティのシナリオ、放送関連といった活用例が紹介されており、用途の輪郭が具体性を増してきた印象だ。

現代自動車グループは、MobEDの量産を2026年第1四半期に開始する計画を示している。同社が伝統的な自動車メーカーからスマートモビリティのプロバイダーへと進化を図る戦略とも軌を一にする動きで、CESでの評価は、実験的なコンセプトから市場投入可能なロボティクス・プラットフォームへと移行した現在地を明確に物語っている。自動車づくりで磨いた制御技術の延長線上に、新たな移動の解像度を高める狙いが透けて見える。

Mark Havelin

2026, 1月 06 19:13