現代自動車の水素トラックがウルグアイで実用稼働、再生可能エネルギーと連携

現代自動車がウルグアイで水素トラックを実用化、物流脱炭素化を推進
hyundainews.com

現代自動車は南米ウルグアイに水素トラックを導入し、物流網で実用化。太陽光発電とグリーン水素製造を統合し、CO2削減と持続可能な輸送モデルを実証しています。

現代自動車は、南米で初めて水素トラックを実用化した。ウルグアイに8台のXCIENT Fuel Cell大型トラックを導入し、試験運用ではなく、実際の物流網の一環として稼働させている。

この展開は、木材輸送の脱炭素化を目指す「カイロスプロジェクト」と連動している。ここでは、水素トラックが専用のエネルギーインフラと併せて運用される。4.8MWの太陽光発電所で電力を供給し、電気分解によってグリーン水素を製造。輸送サイクル全体でディーゼル燃料を置き換える仕組みだ。

この動きは単一の国を超えた意味を持つ。ウルグアイは既に電力の約99%を再生可能エネルギーで賄っており、水素は次の段階の排出削減策として位置づけられている。特に代替手段が限られる大型輸送分野で、その役割が期待される。プロジェクトでは年間最大870トンのCO₂削減が見込まれており、他地域でも応用可能なモデルを示すことが目的だ。

システムは閉じたループとして設計されている。水素の製造、圧縮、充填、車両運用までを一つのチェーンに統合。年間約77トンの水素を生産し、充填時間は1時間未満を想定。6台が主力車両として年間約100万キロを走行し、残る2台は予備および拡張用として機能する。

技術面では、XCIENT Fuel Cellは長距離輸送向けに開発された。2つの燃料電池スタックを組み合わせ、総出力180kW、350kWの電動モーターを搭載。最適条件下で最大720キロの航続距離を実現する。水素は10本のタンクに合計約68kg蓄えられ、クラス8の大型車両に分類される。

現代自動車は実績を背景にこの市場に参入する。同社の水素トラックは欧州で既に2,000万キロ以上、北米でも160万キロ以上の走行実績があり、試験段階から本格展開へ移行する基盤が整っている。

こうした背景から、ウルグアイでの導入は単なる地理的拡大以上の意味を持つ。再生可能エネルギー発電から輸送利用までを含む完全な水素エコシステムの構築を目指す試みであり、統合型システムが低排出物流の未来を形作る可能性を示している。

Mark Havelin

2026, 3月 24 16:55